5Gはもはや携帯電話の規格ではない
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5G(ファイブジー)とは、2020年頃から導入が始まる新しい移動体通信規格のことだ。
元々は、携帯電話などの通信規格で、3G携帯とかLTEといった規格が10年ごとに導入されてきた。
その新しいバージョンの移動体通信規格が、5Gと言うことになる。
5Gの経済効果は、数十兆円にも上るという試算もあって、株式市場でも繰り返しテーマになっている。
しかしたかだか携帯電話の新しい通信規格がなぜ、そんなに大きな経済効果を生むのか。
実は5Gはそれまでの移動通信とは一線を画し、携帯電話以外での利用が爆発的に伸びるとされているからだ。
自動運転は、5G設備が必要
5Gのシステムでは、4G(第4世代移動通信)の100倍の通信速度で、しかも同時に複数の通信接続が可能になる。
低遅延性があり、時速50kmのスピードの車とでも、1ミリ秒未満しか遅延が起こらないという。
ただそのためには、道路脇や信号機など、あらゆる場所に5G基地局や5G中継器を設置する必要がある。
要するに、複数の5G中継器と同時接続することによって、物凄い速度で走っていても、通信が途切れないわけだね。
このことによって、レベル5の自動運転が可能になるという。
レベル5というのは、運転手が乗らない状態での走行だ。
しかし逆に言うと、レベル5の自動運転を実現するには、5G基地局や5G中継器を、道路周辺に山ほど作らないといけないワケだ。
基地局や中継器には、光ファイバー網を接続する必要もあるので、全国に5G通信網を張り巡らせるためには、十兆円単位の投資が必要になるというわけだ。
5G通信 関連銘柄
アンリツ 6754
モバイル通信機器の計測装置などを手がける。
5G基地局や中継局設置には必要になる。
理経 8226
通信機器の輸入商社で、アンリツとも取引がある。
ネクストジェン 3842
次世代通信制御システム構築やメンテナンス。
日本アンテナ 6930
放送局や通信局のアンテナ大手で、電波障害対策工事も手がける。
原田工業 6904
車載用アンテナメーカー。
ザインエレクトロニクス 6769
特定用途向け半導体のファブレスメーカーで、5G通信分野にも進出。
岡本硝子 7746
5Gスマホ用のガラス基板開発。
スリープログループ 2375
基地局の設置工事を受託。
イメージワン 2667
医療系、遠隔地診断支援システムなどを手がける。