MaaSで利用されるライドシェアとは?
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MaaS(マース:Mobility as a Service)は、ライドシェアも組み込んだ、交通手段(モビリティ)提供サービスだ。
ライドシェアとは、日本語では「相乗り」という意味になるが、有償・無償のライドシェアがある。
たとえば同じ方向に行きたい人間が居て、その方面に車で行く人が居るとする。
その車に空席があったなら、一緒に乗せて連れて行ってもらうというのが、ライドシェアの考え方だ。
こういうタイプのライドシェアを「カー・プール(carpool)」と呼んだりする。
カー・プールは、ガソリン代などの実費を負担するだけで、言ってみればヒッチハイクに近い。
TNCサービスとは?
一方、ウーバーは、個人で輸送サービスを提供する人と、それを利用したい人を募り、マッチングさせるサービスだ。
こういうタイプのライドシェアを提供する会社を、TNC(Transportation Network Company)と呼ぶ。
TNCサービスでは、サービスを提供する側も、利用する側も、どちらも個人で赤の他人であるため、リスクが高い。
ドライバー側が加害者にもなるし、乗客側が加害者になる場合もある。
そのため、ドライバー側も、乗客側も、あらかじめTNCサービスに登録し、評価を受けなければならない。
評価が高いドライバーには依頼が増えるし、そうでないドライバーには依頼が減る。
こういう形で、サービスが維持される。
一方、カー・プールでは、同じ目的地に向かう人々が車をライドシェアするため、比較的リスクが少ない。
というのも、ただ車が空いていて運転できるヒトと、そうでないヒトが同乗しているだけで、目的は同じだったりする。
同じ仕事場に行く、同じ街に行く、同じフェスに行く、同じ会議に行く、そのための相乗りだから、最低限の信頼関係が構築される。
日本でSaaSが始まれば、基本的にTNC型のサービスになるはずだが、その際の安全性をどう確保するかが、SaaS成功の一つの鍵になるかもしれない。