光通信銘柄は儲かるのか
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「光通信銘柄」というのも狙い目だ。
これはテーマ株とは少し違うが、中小の投資ファンドが買っている銘柄リストみたいなものだ。
光通信は、携帯電話の販売代理店で有名な企業だが、投資も行っており、光通信が持っている銘柄を「光通信銘柄」と呼ぶ。
「ひふみ投信」を運営する「レオスキャピタルワークス」が売買している銘柄のことを、「レオス銘柄」と呼んだりするが、似たような感じだね。
投資会社や投資ファンドは、特定のテーマや投資基準で様々な企業の株を買っているので、投資銘柄リストに入っている銘柄は、多少下がっても押し目買いが入りやすい。
そのため株価は底堅くなり、押し目も狙いやすい。
光通信とは?
光通信とは?
光通信(9435)は、電話などの販売代理店で、1990年代後半に急成長した企業だ。
元々は中小企業のオフィス電話の仲介ビジネスを行っており、電気通信事業自由化や携帯電話の普及の波に乗り、事業規模が拡大した。
携帯電話代理店(いわゆる携帯ショップ)を全国展開し、1996年に店頭市場(現JASDAQ)に上場、1999年には、東証一部に昇格した。
ところが2000年に上方修正を発表したすぐ2週間後に、大幅に下方修正するという、とんでもない失敗をしでかした。
そして20営業日連続ストップ安という、とんでもない記録を作った。
光通信の大暴落によって、3営業日連続ストップ安(ストップ高)になると、値幅制限が2倍に拡大されるというルールが作られたくらいだ。
2000年の年間騰落率がマイナス99%という、携帯バブル崩壊の象徴的な銘柄だった。
光通信 月足チャート 2000年前後
最高値24万円が、1,000円くらいまで下がったチャートです。
※カブタンより作成
光通信が復活したわけ
普通の上場企業なら、ここで信用を失って退場となるパターンだが、光通信が手がけているビジネス自体は成長分野だった。
事業も、携帯電話の販売代理店から、Yahoo!BBの販売代理店、衛星放送の販売代理店、そして中小企業にphsやコピー機などの事務機器を導入する事業など、代理店ビジネスを強化していく。
光通信の事業の特徴は、中小企業向けのビジネスユースと、一般消費者向けの一般ユースの二本柱になってることだ。
手堅いビジネスユースで売上げを確保しつつ、移り変わりやすい個人相手の販売で利益を上乗せしている。
その結果、株価はまた上昇し始め、1,000円台から1万円台まで上昇したりもした。
光通信 株価の推移 月足チャート 2002-2010年
なかなか値動きが激しい銘柄だね。
投資家としての光通信
光通信のビジネスは、純投資やM&A(企業買収)の利益比率も多い。
成長分野の企業の株を買い集めたり、さらに株を買い進めてTOBで傘下に加えたり、と言ったことをしている。
たとえばテレビコマーシャルをよく目にする「保険見直し本舗」も、子会社のニュートンフィナンシャルの傘下にある、保険代理店だ。
保険代理店事業は、他にも色々行っており、これも光通信と取引がある中小企業チャンネルと、一般消費者チャンネルの両方で収益を上げているらしい。
光通信銘柄の特徴
光通信は、市場で株を買い集める事が多く、大量保有報告書が毎月のように提出される。
現在どのような銘柄を買っているかは、EDINETだとか、下のサイトで調べることが出来る。
特徴としては、光通信の行っているビジネスの競合他社の株式を取得していたり、全く関係はないが成長分野の中小企業銘柄を買っていたりする。
競合他社株を買うのは、同じ業界だから勝手を知ってるということや、場合によってはTOBによって子会社にする腹づもりもあるんだろう。
こういう場合は、買い増しすることが多いので、株価が上がることも多い。
一方、自社ビジネスに全く関連がない銘柄は、純投資になるので、どこかでまた全株放出するリスクがある。
ということで株価も、2008年夏のリーマンショック後には、また1,000円台まで落ちたが、そこからまた株価が上昇して、2019年夏現在では、2万4千円まで株価が上がっている。
光通信 株価の推移 月足チャート 2010-2019年