MaaS(Mobility as a Service)とは
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MaaS(Mobility as a Service/マース)は、サービスとしてのモビリティ(移動手段)の意味だ。
自動車メーカーは、自動車を作って売る業態から、車を使ったサービス全般を提供する業態に移行しようとしていて、それに関連したビジネスをMaaSと呼ぶ。
たとえば現在、我々は移動するとき、バスに乗るとか電車に乗るとか、タクシーに乗るとか、自動車に乗るとかいった手段を、それぞれ別個に検討している。
そしてそれぞれの移動手段を利用する際には、切符を買ったり、クレジットカードを出したりして、いちいちお金を払って利用する。
ところがMaaSでは、そういう面倒な作業を、スマホ端末で一括して行う。
スマホで目的地を決めて検索し、交通手段を選んで決定ボタンを押せば、利用後に自動的に決済が行われて、支払いが完了するのだ。
MaaSは、PASMOと何が違う
MaaSは、バスや電車、タクシーなどの乗り物利用を一括予約して、決済も一度で済ますサービスだ。
ただそれだけなら、JR東日本のSuica(スイカ)や、関東私鉄のPASMO(ぱすも)といった、交通系ICカードでも良さそうだ。
目的地をスマホで検索し、PASMOを使って移動すれば、別に何の問題も無いはずだ。
SuicaやPASMOはプリペイド式のカードだが、関東地域の殆どのバスも電車で使える。
さらにコンビニでも買い物に使えるし、自販機での買い物にも使える。
クレジットカード機能を追加すれば、足りない分は自動的に追加してくれるから、ホントに便利。
スマホとSuicaやPASMOがあれば、別にMaaSなんて必要無いじゃん、と思う。
ところがMaaSは、乗り合いや、既存の交通機関以外の乗り物も、利用可能なのだ。
たとえばタクシーも、他のお客さんと乗り合いが可能だ。
また、レンタカーやレンタサイクルも、利用可能になる。
海外では、普通の市民が運転する自動車に、相乗りさせてもらうことも出来るようだ。
他人をお金を取って運ぶと、日本では無許可の「白タク」と呼ばれて違法になるが、MaaSでは合法になる。
これらの様々な移動手段の稼働状況を、クラウドコンピューターで一括管理し、最適のプランを計算して提供するのが、MaaSという新しいサービスなのだ。