IPOは、宝くじみたいなモノ

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IPOで儲けろ!なんて話が投資雑誌や週刊誌で度々特集されている。

 

この、IPOが何かというと、Initial Public Offeringの略で、「新しい銘柄の売り出し」「新規上場株の株主募集」のことだ。

 

新規上場(しんき・じょうじょう)とは、今まで株式を公開していなかった企業が、市場で売買出来るように株を売り出すことだ。

 

ただしいきなり市場で売り出しても、買い手と売り手のバランスが悪いので、予め買い手を募集して、株主の数を増やしておくのがIPOだ。

 

市場というのは、不特定多数の買い手と売り手がたくさんいて初めて、うまく機能するモノだ。

 

なので自由な売買取引を始める前に、不特定多数の売り手を用意するわけだ。

 

ではなぜIPOは儲かるのか?というと、IPOでは、市場で取引される想定価格より、安い価格で株を売り出すからだ。

 

というのも上場後に株価が下がったら、IPOで株を買った人は損をしてしまう。

 

損をするのが分かっていたら、誰も積極的にIPOに応募しないので、市場で取引される「想定価格(仮条件)」を決め、それよりも割安の値付けを行うわけだ。

 

そして想定価格を元に買い手を募り、高い値段をつけた人から順に割り当てる。

 

(これをブックビルディング方式という)しかしたいていのIPOは、仮条件の最大値で応募する人が多くて誰に割り当てるかは抽選になる。

 

というのもIPOの仮条件は、妥当な市場価格よりも何割か低く設定されているので、公募で株券を手に入れて、初日に売り抜けて儲けようという人が殺到するからだ。

 

ただ、IPOには応募が殺到しても、上場後に株価がどうなるかは、全く分からない。

 


近年の大型上場のその後の株価はどうなった?

上場後最初の株価を「初値(はつね)」という。

 

IPOは想定価格よりも安く売り出すので、初値は公募価格よりも高いことが多い。

 

しかし公募価格より初値が安くなることも多々ある。

 

また初値形成後に株価が伸びないと、売りが殺到して株価は初値割れになってしまう。

 

こうなるとシコリができて上値が重くなり、初値を高値ブレイクするまで、何日も何週間も何ヶ月もかかる。

 

だから短期売買でIPO銘柄を買う人は、初値割れになって含み損になる前に、さっさと売り抜けるわけだ。

 

では、2015年に上場される郵政3社のように、いきなり東証一部に上場するような、大型上場・大型IPOの場合はどうなるか。

 

2010年以降の大型上場のその後の株価の推移を見てみよう。

 

大型IPO後のチャート例(8750第一生命保険)
公募価格1,400円、初値1,600円(10/04/01)、上場来高値2,665円(15/08/11)※初値は公募価格を上回ったが、そのあと下落に転じ、初値を高値ブレイクするまで約3年もかかっている!
大型IPO後のチャート例(2587サントリー食品インター)
公募価格3,100円、初値3,120円(13/07/03)、上場来高値5,770円(15/08/18)非上場会社のサントリーの子会社のIPO。

 

積極的な提携や投資で株価は堅調。

 

大型IPO後のチャート例(6098リクルートホールディングス)
公募価格3,100円、初値3,170円(14/10/16)、上場来高値4,315円(15/04/23)リクルートは再上場だが、再上場初値を一度も下回っていないのは優秀。

 

ということで、IPO銘柄がその後どうなったのか、過去3年間の実績を振り返ってみることにしよう。

 


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