バイオ関連株は10月に上がって下がる

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9月下旬から10月に騰がる株というと、バイオ関連株とノーベル賞関連株だろう。

 

バイオ株は春と秋に上がりやすいと言うが、これは春と秋が学会のシーズンだからだ。

 

たとえばガンの治療法などについて研究発表が行われる日本癌学会は、10月上旬に開催される。

 

ここではガンの研究や新しい治療法など、東大・京大・慶応大などの研究者からたくさんの発表がなされる。

 

そこで大学の研究者と協業しているガン治療に取り組むバイオベンチャーの株が、9月下旬くらいから上がりだすことが多い。

 

というのも最近は、大学の一流研究者が、投資を集めてバイオベンチャーを起こしていて、学会発表が決まると、数週間前から、様々なニュースが出されるからだ。

 

学会発表は、新たな投資主や提携を得る年に一度の大きなチャンスでもあるから、発表者は業界誌や日経の関連雑誌に、ニュースを出して注目を集めようとするわけだ。

 

そして首尾良く注目を集めたバイオベンチャーは、学会発表が終わった後も、様々な業界メディアで取り上げられ、もうしばらく株価が上昇し続けたりする。

 

ただしバイオベンチャーの場合は、たいてい赤字が続いていたり、資金調達のための増資が度々あって、株価は2割くらい、あっと言う間に下がる。

 

なので学会発表が終わって続報がなければ、利益確定タイミングをはかったり、リスク回避のために株数を減らしておくのが上策だ。

 


ノーベル賞関連株は、9月後半から騰がり出す

ノーベル賞は10月初旬に発表される。

 

そのため、ノーベル賞関連株も、9月後半から上がり始めることが多い。

 

ノーベル賞の発表は、10月の第一月曜日から

  • 月曜日 ノーベル医学生理学賞  
  • 火曜日 ノーベル物理学賞 
  • 水曜日 ノーベル化学賞  
  • 木曜日 ノーベル文学賞   
  • 金曜日 ノーベル平和賞  
  • 翌月曜日 経済学賞
と言う順に発表されるが、発表の前週から関連銘柄は動いている。

 

医薬品企業やバイオベンチャーなどは、ノーベル医学賞が発表されると、ジャストミートでなくても連想買いで上がる。

 

物理学賞や化学賞では、新しい素材の開発企業の株が上がったりする。

 

またノーベル文学賞がらみでは、文教堂HDなどが、村上春樹さんなど日本人作家の文学賞受賞期待で、発表前に急騰し、発表後に急落することが多い。

 

文教堂は直木賞や芥川賞発表前にも、株価が急騰することが多くて、選考会が開かれる7月中旬(上半期)、1月中旬(下半期)の前にも株価が上がりやすい。

 

これは受賞者の本がたくさん売れて、業績が上がることを想像してのモノで、受賞作の出版社の株も騰がるが、日本一の書店チェーンである文教堂の株が、連想買いされると言うことらしい。

 

漫才師の又吉直樹さんの「火花」が、芥川賞を受賞した時なども、文教堂HDの株価は大きく跳ね上がったね。

 

ただ文教堂もAmazonなどのネット書店に押されて、店舗閉鎖や店舗縮小を余儀なくされていて、業績自体はあまり芳しくない。

 

そのため株価は急騰しても、すぐに急落してしまうので、ノーベル賞や芥川賞・直木賞発表の前日には、早めに利益確定するか株数を減らしておきたい。

 


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