有名企業の株ばかり買って損をする
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株で損する人の習慣。
次は「有名企業ばかり買う」だ。
株式投資を始めた頃には、どうしても有名企業の銘柄ばかり売買することが多い。
というのも知らない企業の株を買うのは、心理的に抵抗があるからだろう。
知らないモノに対しては、猜疑心や恐怖心が起こりやすい。
逆に言うと、知っているモノに対しては、安心感が起こりやすい。
なので経営が危うい状態でも、有名企業の株を買う人は多いし、逆にずっと黒字の企業でも、無名企業の株は買われないわけだ。
しかし株を始めて何年もたつと、有名企業や一流企業の株は、いろいろ厄介なことが多いと気づいてくる。
たとえば有名企業や一流企業の株は、為替レートに影響を受けやすく、円/ドルレートや円/ユーロレートに、敏感に反応することが多い。
日本株の場合は、海外で稼いでる企業が多く、輸出依存度・海外依存度の高い企業は、為替レートの変化で収益が変化してしまう。
為替レートは、国の金融政策によって、ガラッと変わってしまったりするため、こういう企業の株価は、企業努力や業績とは関係なく、動いてしまいがちなのだ。
大企業の場合は、売買している主体も、年金や保険会社などの機関投資家が多く、季節的な変動も大きかったりする。
また有名企業・一流企業の株価は、ニューヨークダウやFT100・DAXなどの、海外市場の影響も受けやすい。
というのも、こういう銘柄に投資しているのは、国内の投資家だけではない。
外国の投資家や投資ファンドなども、日本の一流企業株を買っている。
そのため、海外の株が下がってしまったりすると、埋め合わせに日本株が売られたりするのだ。
有名企業や一流企業の株価は、その企業の努力や業績とは関係ない要因で、騰がったり下がったりするので、実はアマチュア投資家には難しく、損しやすいというわけだ。
有名企業や一流企業の株は、難しい
有名企業・一流企業の株は、実は初心者には難しい。
というのも一流企業の株価は、為替レートに大きく影響を受けるし、年金や保険会社などといった、超大口の機関投資家の都合で、株価が大きく動いたりするからだ。
年金などの機関投資家は、運用益を分配するため、決まった時期に利益を確定し、株を換金しないといけない。
そのため周期的・季節的に、売られやすい時期と、買われやすい時期ができてしまう。
たとえば週の初めは買いが多く、週の終わりは売りが増える。
また月の初めは買いが多く、月の終わりは売りが多くなる。
季節で言えば、4月は株が買われやすく、8月・9月は株は売られやすくなる。
10月に株を買って、3月に売るパターンもある。
こういった「季節要因」というのがあるので、有名企業や一流企業の場合は、世界の機関投資家の売買が、株価の動きに大きく影響するわけだね。
だからこういうことが分からないで株を買うと、株が下がりやすい時期に買って損したり、株が上がりやすい時期に売って儲け損なう。
また大企業の場合は図体が大きく、ちょっとしたことでは株価が上がりにくい。
画期的な新発明や新サービスが誕生すれば、低位株などあっと言う間に株価が何倍にもなるが、有名企業の場合は元々の売上高が大きいため、業績に与える影響は微々たるもの。
なので多少は株価が上がるが、株価が短期間で、2倍3倍になる…と言うことは、なかなかない。
株価はさほど上がらないが、下がりやすい。
これでは儲からないのも当然だろう。