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サマーラリーと夏枯れ相場

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サマーラリーとは、7月から9月の間、株価が堅調になるという現象だ。

 

この間は、株価がジワジワ上がるので、7月中旬くらいまでに優良株を買っておけば、9月くらいには含み益が出来ていることが多いという。

 

これを聞くと「え?」と思う人も多いだろう。

 

というのも日本では、8月は「夏枯れ相場」と呼ばれて、株価が上がらない時期だからだ。

 

実は、このサマーラリーは日本の話ではなく、アメリカの株式市場での話だ。

 

しかしなぜこの期間は株価が上がりやすいのだろう?

 

欧米でも、7月から9月までの間は、日本と同じ夏休み期間だ。

 

欧米では、この期間、サマーバケーションと言われ、仕事を1ヶ月くらい休んで、家族ぐるみで避暑地などに出かける。

 

バケーションというのは、「何もせずに頭を空っぽにする期間」と言うことで、言ってみればリセット期間になる。

 

なのでデイトレのような、激しい売買は少なくなるのだが、それでもジワジワ買いが入るらしい。

 

実はこれを支えているのが、機関投資家や投資ファンドだ。

 

彼らはこの期間を「仕込みの期間」として捉えていて、割安な優良株を少しずつ買い集めているらしい。


サマーラリーとは、夏休み期間中に、株価が上がりやすいと言うアメリカ市場のアノマリーだ。

 

かつては非常に強いアノマリーだったが、最近はそれほどでもない。

 

ただし、それでもサマーラリーという言葉は死語にはならない程度に残っている。

 

というのも夏休み期間中は、機関投資家や投資ファンドが、株を買い支えているからだ。

 

機関投資家やファンドは、半年ごとに株を売ったりポジションを閉じたりして、運用成績を確定させる。

 

これがいわゆる「益出し(えきだし)」で、利益を確定して、その利益を出資者に分配するわけだ。

 

その締め日を、6月頃と12月頃に設定しているファンドが多いため、夏休み前には、優良大企業の株価は安くなることが多い。

 

しかし利益分配を行った後は、また投資資金を募って新たな投資を行うため、7月から9月には、株価がジワジワ上がるということになるらしい。

 

一方、日本では7月後半から8月のお盆明けまでは、「夏枯れ相場」になることが多い。

 

「七夕天井、天神底」等という言葉もある。

 

七夕がある7月上旬が高値のピークで、天神祭のある7月下旬が底になるという意味だ。

 

夏枯れ相場では、株が積極的に買われないため、株価はなかなか上がりにくく、上がってもすぐに押しさげられる。

 

個人投資家の主戦場である新興株や低位株では、さらに露骨だ。

 

材料が出て株価が急騰しても、カラ売り師達が寄ってたかって株価を押しさげてしまうケースも多々ある。

 

個人投資家が少なくなっているのを良い事に、かなりの好材料でも売りたたいてくる。

 

ホントに困った季節だ。

 

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