クリスマス前後には、損切りが殺到する
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12月のクリスマスの時期は、株が売られて株価が下がる時期だ。
というのもこの時期は、個人投資家にとっては、1年間の収支を確定する時期で、利益確定や損切りが増えるからだ。
たとえば大きな利益がでている人は、含み益がある銘柄は持ち続け、塩漬けになっていた株を損切りして、利益を圧縮して税金を減らそうとする。
見込みのない株を整理して、来年の取引に備えて、資金や余力を確保しようとするのだ。
また欧米の機関投資家・ヘッジファンドなども、6月末と12月末を決算締め日にしているところが多いらしい。
なので6月と12月は換金売りが増える。
トヨタ・日産・ホンダなどの大企業の株は、欧米の機関投資家も株を持っていたりするので、どうしてもこの時期は、売られて株価が下がる。
法改正などがあって、翌年からいろいろと変わったりする場合は、駆け込みで利益確定などもあったりする。
そういうわけだから東証一部の大型株などは、11月下旬から12月中旬までにジワジワ売られるが、特に注意が必要なのが、個人投資家が多い新興株や低位株だ。
特に年内最終受渡日(12/30)の4日前の取引日には注意が必要だ。
年内最終受渡日の4営業日前は、土日の位置によって毎年変わるので、どうしても忘れやすいのだが、時期的には、クリスマス頃になる。
12月に新興株が賑わう理由
休日が近づくと、売りが増えることが多い。
木曜日や金曜日の後場になると、買われる銘柄は前場で買われてしまい、午後はもう買いが減って、売り優勢でダラダラ下がる銘柄も多い。
これには二つの理由があって、一つは休場中に事件が起こり、株価が急落するリスクを減らすためだ。
休みが長ければ長いほど、何か事件が起こる確率が高まるので、ゴールデンウイークや年末などの長期休暇の直前はどうしても売りが増える。
そしてもう一つは、機関投資家の成績確定だ。
というのも機関投資家や職業トレーダーは、定期的に現在の運用状況を上司や投資家に報告しないといけない。
一週間単位で損益をチェックして、建玉の整理と翌週の戦略を練る。
下っ端トレーダーは金曜日の午前中などに、上司に状況を報告して判断を仰いだりする。
成績が悪ければ、建玉を全部整理して、しばらく休養を取らされたりする。
そのため早ければ水曜日の午後から、利益確定で建玉を整理して株が売られる。
週末や月末が近づくにつれて、こういう建玉整理のための売りが出て、どうしても株価が下がるわけだ。
そして最大の建玉整理が、年末にやってくる。
それが年内最終受渡日の4営業日前だ。
この日は、一年の終わりの日になるので、何曜日であっても建玉の整理で売られる。
つまり12月24日~27日頃にやってくる一年の締めくくり日が近づくと、売りが急に増えてくるわけだ。
こういう動きは、大型株・中型株の場合、11月末くらいから12月中旬までに起こるが、個人投資家はギリギリまで売買しているため、12月は新興株が賑わうことが多い。
しかし年内最終受渡日の4営業日前は、さすがに売りが殺到して株価が下がる。
そして普段は2~30くらいしかない安値更新銘柄数が、連日100を超える様なことが起こる。
こういうことを覚えておくと、株が高いウチに利益確定したり、有望株を安値で拾える様になるんだけれど、一年たつと忘れちゃうんだよねえ、、、