4月10月は、株価が上がりやすい
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株が上がる月・株が下がる月。
3月は株価が下がりやすく、底値になりやすいが、4月の株価はどうなるか。
過去数十年のデータによると、4月は株価が上がる確率が高い。
これは生命保険や年金運用ファンドなど、日本の様々な機関投資家が、新たな資金を使って買うかららしい。
節分天井、彼岸底というように、年の前半は2月初めが高く3月下旬まで下がることが多いのも、日本の機関投資家の売買パターンだ。
というのも日本の機関投資家は、2月から3月までの2ヶ月弱で、配当取りをするために持ち越す銘柄と、利益確定する銘柄を切り分けて、売るべき銘柄を少しずつ売っていく。
機関投資家は、一定の期間ごとに運用益の分配を行うので、年度末が近づくにつれて、換金売りしなければならないのだ。
そのため、買いの力より売りが強くて、株価が下がると言うことらしい。
9月も同じような理由で、日本の機関投資家の換金売りが出て株価は下がりやすいと言われている。
一方、4月や10月になると、日本の機関投資家は、新たな買い付けをし始める。
というのも機関投資家は、どうしても株を買わねばならないからだ。
彼らはプロだから、個人投資家のように、儲からないから投資を休む、と言うわけにも行かないのだ。
しかも運用する資金が馬鹿でかい。
数百億円、数千億円、数兆円といった、膨大な資金を運用しないといけないため、時価総額がでかい大企業の株を、少しでも買っていかないといけないのだ。
4月は、業績予想の修正に要注意
過去の月次パフォーマンスを調べると、4月や10月は株価が上がる月になっている。
日本の機関投資家は、運用状況を定期的に報告するが、3月と9月を締め月にしている。
そのため、2月3月、8月9月は、少しずつ株を売って換金する。
配当金を取る銘柄は持ち越してよいが、売買差益を取る銘柄は、換金して利益を出さねばならないのだ。
しかしその後はまた、株を買わねばならない宿命だから、時価総額が大きな銘柄を中心に、株が買われはじめる。
なので4月はじめに買った銘柄は、4月終わりには高い確率で上がるらしい。
ところがここで一つ大きな問題がある。
というのも、3月末決算の企業の場合は、本決算の雰囲気が分かってくるからだ。
様々なIRから、決算が良さそうな銘柄は、ジワジワと株価が上がってくる。
そして「業績予想の修正」が出たりする。
2月決算銘柄は、4月の初旬くらい、3月決算銘柄は、4月下旬くらい。
業績予想は締め日の1ヶ月後くらいに出るが、4月末はゴールデンウイークだから、その前に出る。
業績が良さそうなので株価が上がっていたが、予想外の下方修正や決算が出て、ドーンと株価が下がって、大損するのも4月と5月だな。
イメージとしては、ゴールデンウイーク明けの決算発表時期に毎年大損してしまうことが多い。
小型株や新興株の場合、決算が良くても悪くても、決算発表が終われば売られてしまうことが多い。
さらにヘッジファンドなど欧米の投資ファンドは、5月末決算にしているため、5月はどうしても売りが増えて株価が下がりやすい。
いわゆる「セル・イン・メイ」ってやつだな。