東証1部・東証2部 新規上場基準
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IPOとは、株式の新規上場案件だ。
事業を行っている企業が株式市場から資金を調達するとき、上場企業なら「増資」を行って調達する。
しかし株式を公開していない場合は、株式を市場で公開(新規上場)して、市場で株を売買出来るようにする。
そのための上場プロセスがIPOだ。
もちろん株式市場から資金を集めるわけだから、ちゃんとした事業が行われていないといけない。
そのため証券取引所では、様々な基準を設けて上場を許可する。
たとえば東証1部・東証2部の市場に上場するには、次のような条件が基準になっている。
IPO 新規上場基準(東証1部・2部/抜粋)
※2015/10/1現在の基準東証1部の直接上場基準 | 東証2部の上場基準 | |
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(1)株主数(上場時) | 2,200人以上 | 800人以上 |
(2)流通株式(上場時) |
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(3)時価総額(上場時) | 250億円以上 | 20億円以上 |
(4)事業継続年数 | 3年以上 | 左に同じ |
(5)純資産(上場時) | 連結純資産10億円以上、単体純資産はマイナスでないこと | 左に同じ |
(6)利益額または時価総額 | 最近2年間の利益総額が5億円以上、または時価総額500億円以上 | 左に同じ |
しかし現時点では250億円まで引き下げられている。
新興市場(東証マザーズ・JASDAQ)の上場基準
東証マザーズやJASDAQ(ジャスダック)は、成長性・将来性のある新興企業の株を売買するための株式市場だ。
マザーズは東証が新設した新興市場。
ジャスダック市場は、元々独立した市場だったが、大証(大阪証券取引所)の管轄になり、大証と東証が経営統合した結果、旧大証のヘラクレス市場と統合して、新JASDAQ市場になっている。
これらの新興市場に上場される銘柄は、成長性・将来性があることが一つの目安で、そのため、事業が継続されておれば、赤字企業でも上場できる。
そのため、新興市場の新規上場IPO銘柄は、上場後の決算が出ると株価がドーンと下がり、低迷する銘柄も多い。
ただしゲーム関連銘柄やバイオ関連銘柄は、一発当たると大化けして、株価が何倍にもなることもよくあるので、決算後に株価が下がり切った底値を買って、ずーっと持ち続けるという戦略もあるだろう。
参考までに、次に新規上場基準を挙げるが、これを見ると、マザーズの方がJASDAQより、上場基準が2倍くらい厳しくなっている。
IPO 新規上場基準(マザーズ/JASDAQ/抜粋)
マザーズの上場基準 | ジャスダックの上場基準 | |
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(1)株主数(上場時) | 200人以上 | 200人以上 |
(2)流通株式(上場時) |
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(3)時価総額(上場時) | 10億円以上 | 5億円以上 |
(4)事業継続年数 | 1年以上 | 1年以上 |
(5)純資産(上場時) | なし | 2億円以上 |
(6)利益額または時価総額 | なし | 最近一年間の利益が1億円以上、または時価総額50億円以上 |
JASDAQ<マザーズ<東証2部<東証1部