本当の儲け話は、個人投資家には回ってこない

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株で損する人の習慣。

 

次は「他人のススメを信じて損」だ。

 

他人のススメで株を買う人は、株で稼げる人にはなれないという。

 

というのも他人の推奨銘柄を買う時点で、有望株を探すことをあきらめているからだ。

 

玉石混交の銘柄の中から、有望株を見つける力が無ければ、株で稼いでいくことは難しい。

 

銘柄選びができれば、あとはエントリーとエグジットの問題だから。

 

また誰から推奨銘柄を教えてもらうかも、損益の重要な分かれ目かも知れない。

 

たとえば株で稼いでいる人に聞くなら良いが、証券会社や投資グループの推奨銘柄を、鵜呑みにして買ったりすると危ない。

 

というのもウマい話というのは普通、個人投資家には回ってこないからだ。

 

個人投資家に回ってくる情報は、「遅い」か「怪しい」かのどちらかで、「高値づかみ」になって損するか、買った後に出来高が減って売れなくなる。

 

そもそも本当に有望な銘柄の情報は、まず大口の投資家に伝わり、そこから少しずつ拡がっていくのが普通だ。

 

そして零細個人投資家に伝わるのは、新聞や雑誌に載ったりニュースになった後だ。

 

一方、大口の投資家は投資アドバイザーや、証券会社のベテラン営業マンから、チャンスのありそうな銘柄を聞き、その中から買う銘柄を選ぶ。

 

「何月にこういうイベントがあって、こういう話題がテーマになりそうだから、こういう銘柄が上がるハズだ」…なんていう話を参考にして買う。

 

最大手の証券会社は、年金などの政府系の投資ファンドから、運用を委託されているところも多い。

 

こういう証券会社では、確実に上がる銘柄の情報を何十もつかんでいるので、大口投資家にアドバイス出来るのだ。

 

そしてイベントがニュースなどで流れて、遅れてニュースを知った零細個人投資家が、大口や仕手筋が集めた話題の株を、高い値段でつかむことになるわけだ。

 

もちろん、誰から買おうが、さらに株価が上がれば良いわけだが、残念ながら2割も騰がれば上昇が止まる株が多いんだよねえ。

 


おいしい話は、自分で見つけるしかない。

ビジネスの基本は「お得意様優先」だ。

 

なので大口投資家は優遇される。

 

たとえば新規公開株(IPO)の割り当て方法は大口優先だ。

 

中小の証券会社なら、真っ先に大口投資家に割り当てるし、比較的公平なネット証券でも、申し込み口数が多いほど、有利になるような仕組みで、IPO株の割り当てを行う。

 

新規公開の主幹事証券は、とにかく買い手をたくさん集めないと、公開失敗になってしまうから、申込数の多い大口を優遇して、買い手を集めるわけだ。

 

そして残ったチャンスを個人投資家達が奪い合い、抽選に外れた投資家が、株式上場後にその株を高値で買う。

 

注目度が高く人気のある銘柄は、上場初日から大幅上昇で、何日もストップ高が続いたりするが、大口投資家の大半は、そこで利益を確定する。

 

証券会社→大口投資家→零細投資家と言う風に、株が動いていくってわけだな。

 

こういうわけだから、零細個人投資家に、ウマい話が「いの一番」で回って来ることはない。

 

もしそういう儲け話が回ってきたときには、出がらし寸前か、何か別の目的だろう。

 

もちろん、証券会社がセミナーなどで薦める銘柄には、将来を見据えた銘柄もたくさんある。

 

最近ようやく少しテーマ化してきた、車載用の二次電池(蓄電池)関連銘柄も、一部の証券会社では5年前に推奨していた。

 

しかしこのテーマはなかなか話題にならなかった。

 

2014年にアメリカのテスラモーターズが、大規模な車載用・家庭用二次電池工場を、パナソニックなどの日本企業と組んで、製造販売するというニュースが出ても、関連銘柄の株が騰がったのは2015年後半だ。

 

こちらは「時期尚早」「早すぎた」って事だろうが、何年も先のテーマで銘柄を推奨されても、そういう情報が投資家に広く知れ渡らないと、株価は上がらないんだよねえ。

 


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