節分天井、彼岸底(せつぶんてんじょう・ひがんぞこ)
更新日:
節分天井、彼岸底(せつぶんてんじょう・ひがんぞこ)と言う言葉がある。
節分は2月、彼岸は3月と9月なので、2月の株価は高く、3月と9月の株価は安いという意味だ。
これは多くの企業の決算や、機関投資家などの投資運用報告が、3月末や9月末になっているのが大きな原因だと言われている。
決算のために利益確定や損切りなどが行われ、株の売り圧力が大きくなって、株価が下がるって事らしい。
もちろん3月中旬になったら、急に株が売られるわけではない。
大きな動きとしては、10月から株が買われ始め、1月末くらいに高値をつける。
そして2月の初めから3月中旬までの、およそ1ヶ月半に渡ってジワジワ売られる。
こういった感じの動きになる。
もちろん、3月末とか9月末というのは、日本の企業の決算の話であって、欧米企業とはスケジュールが異なる。
欧米企業では11月決算とか、12月が決算末のところが多いし、ヘッジファンドなどは5月末が決算らしい。
そのため、日本の機関投資家が売り、それを海外の投資家が拾うということも起こっているはずだ。
2月3月は、ポジション調整で、とにかく株が売られる
節分天井、彼岸底。
これは2月はじめの株価がピークで、3月には株価が大きく下がる、という株のアノマリーだ。
アノマリーというのは、原因がハッキリしない現象だが、日本の企業や投資会社の多くは、3月末を年度末にしているところが多い。
そのため損益確定のために、株のポジション調整を行う。
つまり売って利益確定したりする銘柄と、さらに保有を続ける銘柄に分けるわけだ。
投資におけるポジション調整というのは、保有株数を減らすと言うことだから、売り優勢・買い不足になって株価が下がる。
ただしそうして売ってポジション調整が終わったら、また新しい有望株を仕込むことになるので、3月下旬が底になって、株価は上がり始める。
一方、秋の彼岸も底になりやすい。
これは「投資家が夏休みから帰ってくる」から、と言う風に説明されている。
米国の株の格言に「セル・イン・メイ」(Sell in May)と言うのがあるが、5月頃が株価のピークになることが多いので、5月から株を売って7月8月は夏休みをとり、9月頃からまた株を買えという話らしい。
実際、日本の株式相場でも、ゴールデンウイーク明けに、大きな下落が起こることが多い。
ゴールデンウイーク前には、どういうわけだか世界で大きな事件が起きやすく、また大企業の決算発表も始まるため、投資家心理がかなり揺れるらしい。
また7月後半から8月末までは、売買が極端に減って、「夏枯れ相場」になることが多い。