マイナーIPO銘柄は、出来高が減って低迷する

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新興企業のIPO案件は、新規上場後、大きく売られて株価がずっと低迷することが多い。

 

というのも新興IPOの場合は、ビジネスの規模がさほど大きくなく、安定的な買い手がいないからだ。

 

郵政3社やサントリー食品など、既に大きなビジネスをしているような企業の新規上場のIPO案件ならば、機関投資家が売買するので、買い手不足というのは起こらない。

 

一定以上の買い手がいるならば、株価が上場後すぐに大暴落する心配は少ない。

 

しかし大した売り上げもない新興企業の株では、初値が高く付くと、公募で買ったトレーダーがさっさと売ってしまうので株価は大きく下がる。

 

公募で買ったトレーダーは、利益確定が終わったらまた次のIPO銘柄に応募するから戻ってこない。

 

IPOに群がるイナゴ投資家みたいなもんだ。

 

またIPO銘柄の新規上場時は、デイトレーダー達も関心を持って、売買に参加するから賑わう。

 

しかし株価が上がらないと分かると、デイトレーダー達もイナゴと化して散開してしまうので買う人は減る。

 

さらに株価が公募株価の1.5倍以上になると、大株主のロックアップ条項が解除になり、VC(ベンチャーキャピタル)勢が、利益確定しようと売りを出してくる。

 

そのため株価の上昇は頭を押さえられ、大口が売り抜けた後は、出来高も大きく減って、たくさんある「ボロ株」に堕してしまうわけだ。

 

低迷IPO銘柄の日足チャート例(6176ブランジスタ)

ゲーム関連株、バイオ関連株、一発大逆転IPO株

株価は需給関係で決まる。

 

なので買い注文が減ったら、株価は確実に下がる。

 

IPO銘柄の初値が、公募価格の何倍になっても、買いたい人が多ければ、株価はまだまだ上がる。

 

逆に買いたい人がいなくなれば、株価はドーンと下がって、公募価格割れになったりする。

 

新規上場銘柄のその後を見れば、最初に株価がドーンと上がっても、前途は必ずしも明るくはない。

 

ところがそうした大幅下落で、公募価格も割ったりして低迷していたIPO銘柄が、一発の好材料で大暴騰することもある。

 

たとえばスマートフォン向けの広告運用サービスのメタップスは、初値が公募価格を大幅に下回っていた。

 

さらに株価が低迷して公募価格から4割もマイナスになっていた。

 

しかし仮想通貨の取り扱いや韓国のモバイル広告社の子会社化の発表で、公募価格を高値ブレイクした。

 

低迷IPO銘柄の大反発例(6172メタップス)
公募株価3,300円、初値3,070円(公募割れ)、最安値(上場8日目)1,901円、高値ブレイク(上場42日目)3,300円
一方、電子雑誌を取り扱うブランジスタ(6176)は、スマホゲーム子会社の設立発表と同時に、AKB48の総合プロデューサーの秋元康氏と、幻冬舎の見城氏の起用を発表し、株価は期待から大幅反発した。

 

低迷IPO銘柄の大逆転例(6176ブランジスタ)
公募株価440円、初値647円、最安値(上場10日目)454円、高値ブレイク(上場26日目)675円円
2015年初め、4777ガーラの韓国子会社のスマホゲームが全世界展開するというので、株価が15倍にもなった事があった。

 

それを連想するような幅反発になっているが、単なる電子雑誌サービスがゲーム会社に変貌したわけだから、株価の水準訂正が起こってるってことだな。

 

こういう風に、新規上場後に新しい話題がいろいろ出る銘柄は、IPO後の低迷を取り返したりするわけだな。

 


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